ミュンヘン

717日(月)

ユースホステルをチェックアウトして、トラムでチューリヒ中央駅へ向かう。そこから午前916分発のミュンヘン行き、ECに乗った。車中では、ニュルンベルク出身だというミュンヘン大学の女学生と一緒になるが、やらなければならない勉強があるとかで、話をすることはできなかった。

ミュンヘンに着いた。行きに確認しておいたので、GERMANIA ホテルにはすぐ着いた。少し早かったようで、チェックイン時間までホテルに荷物を預けて散策した。チェックインしてから、マリエン広場に向かった。途中カールス広場を通っていく。機械仕掛けの時計がおもしろかった。教会などもあった。

飛行機の中で知り合ったマルクスに教えてもらった、Hofbrauhaus に行った。最初はハルベスを飲むつもりだったが、大ジョッキであるマスしかダメだというので、レーベンブロイのマスを飲んだ。楽団が演奏していて雰囲気は良い。

音楽に合わせて踊っている人もいる。テーブルの隣に座っている家族ずれの人に写真を撮ってもらった。

ここですっかり酔っぱらってしまった。帰りに、Kauhaus という百貨店に入って買い物をした。ワイン瓶用のいいコルクスクリューが手に入った。この時、出口を間違えてしまった。反対方向に延々歩き、人に聞いてもよく分からなかった。

少し歩いて、酔いが覚めてきて、ようやく事の次第が飲み込めてきた。それで、なんとかホテルへ帰れた。

718日(火)

今日は、昨日ツーリスト インフォメーションで予約しておいた、バス ツアーに参加した。リンダーホーフ城とオーバーアマガウとノイシュバンシュタイン城を見物するツアーだ。バスに乗って、初めてアウトバーンを走った。道路が緑に囲まれているのにびっくりした。日本の高速道路がコンクリートに囲まれているのと対照的だと思った。

リンダーホーフ城は、バイエルンの最後の王であるルードヴィヒ2世が建てたお城だ。他にも、ノイシュバンシュタイン城とヘレンキムゼー城を建てたが、いずれも未完成で、このリンダーホーフ城だけが完成した。確か8年ぐらい実際に生活したらしい。中でも、魔法の食卓が有名だ。食卓が自動的に階下の調理場まで降りる仕掛けで、王は、誰にも気兼ねすることなく一人で食事を楽しんだらしい。でも、それって、本当に幸せだったのかな。王は、生涯独身だった。孤独な人生だったようだ。このリンダーホーフ城は、寝室や書斎がルードヴィヒ2世の生活の様子を偲ばせてくれた。鮮やかな色彩の部屋が印象的だった。各部屋には絵が飾られていた。

このリンダーホーフ城を訪れた際、ちょっとしたアクシデントがあった。バスを降りて城の位置やトイレなどを説明してもらい、各自城へと向かったのだが、城に入場する際に入場券を求められた。ガイドのクラークからはそんなものは受け取っていない。困った。どうしたらよいか分からず、とりあえずクラークを捜そうと元へ戻った。しかしクラークには会えなかった。仕方なくトイレをして、また城へ向かった。いたいた。クラークがいた。しかも他のツアー客もみんないる。

どうやら私を含めまだ来ていない者を待っていたらしい。何と全員の入場券をクラークが代表して1枚の入場券として持っていたのだ。それで、待っていたのだ。もう、ちゃんと説明してくれよ。ほっとして城の見物をすることができました。

オーバーアマガウは、キリストの受難劇で有名なところだ。ペストだったかが猛威を振るったときに、この町の人々は、キリストに誓いを立てて祈ったそうだ。そしたら、この町だけ、ほとんど死者が出なかったという。それ以来、誓い通り十年に一度キリストの受難劇をしており、ずっと続いているそうだ。戦争で行われなかった年もあるが、それ以外ずっと行われているという。この町で、ドイツブランドのトミー ヒルフィガーの半袖の黄緑色のポロシャツを買った。思い出の品だ。他に、小さな可愛い小銭入れを2つ買ったのもここだったと思う。

さて、いよいよこの旅の1つのハイライトとも言える、ノイシュバンシュタイン城だ。ここでは、城までミニバスに乗って行き、着いたところから降りて行くかたちで城に行くことになる。つまり、本来登らなければいけないところを、バスで余計に登ってしまって、下りてくるというわけだ。途中の橋の上から見たノイシュバンシュタイン城はきれいだった。

写真にも撮った。

ノイシュバンシュタイン城

無事城まで着いたのだが、お仲間らしい人が見あたらず、不安だったが、入場時間に近づくにつれて見た覚えのある姿の人達が少しずつ増えてきた。中の様子は、日本語の音声ガイドがあったので、説明は理解できたが、今となっては、各部屋の絵が、くすんで見えたのが印象に残っているくらいだ。世界的にも有名な観光地だということで見に行ったが、確かに外から見た姿はきれいだったが、中身は何と言うこともなかった。

最後は、アメリカ人ガイドのクラークとがっちりと握手をして別れた。

719日(水)

今日は、午前中にホテルの近くにあるコインランドリーで洗濯をした。その後、マリエン広場へ行き、Heilige Geist 教会とセント ピーター教会に行った。鐘の音が印象的だった。導かれて次々と教会へ入った。しばし憩いのときを過ごすことができた。それから、レジデンツへ行った。昨日たくさん城を見て回った後で、あまり印象には残らなかった。

その後は、英国庭園へ行った。広々とした空間に小川が作ってあり、何人も泳いで流されるのを楽しんでいた。気持ちいいんだろうなあ。大きな庭園の入り口から反対側に行くと、テラスがあり、人々は昼間だというのにビールを飲んでいる。

僕も白ビールを飲んだ。そして、友達に絵はがきを書いた。帰り、カールス広場にある百貨店の地階で白ワインを買った。そして、寿司も買った。ホテルで食べたが、おいしかった。

特に白ワインはわずか六百円程度のものだが、おいしかった。あんな白ワインは初めてだ。是非、日本でも手に入れたいと思い、ラベルを手帳に写してきた。たくさん歩いて、大いに飲んで満足の一日でした。

720日(木)

今日は、ドイツ博物館を一日楽しむつもりだった。が、そうはならなかった。プラネタリュームだけが例外だが、その他は体験できるものは余りなく全然楽しくなかった。説明がドイツ語だけだったのも、興味を持てなかった大きな理由だと思う。しかし、ホテルへ帰って考えていたら、答えが出た。科学思想が自由な想像力の足かせになり、重苦しく感じられたのではないだろうか。ベッドの中でそんなことを考えていると重苦しい気持ちも晴れていった。

ドイツ博物館へ行く途中、アイスクリームを食べた。大きなカップで出てきたので食べきれず、帰りに寄るからと、アイスクリームのキープをした。帰りに寄ってみると、溶けたアイスクリームをちゃんと?渡してくれた。溶けていたので食べやすかった。 

ドイツ博物館がつまらなくて早く出てしまったので、時間が余った。そこで、急遽、ニンフェンブルク城に行くことにした。マリエン広場から地下鉄に乗って、ミュンヘン中央駅で乗り換えてSバーンに乗り換えたと記憶している。駅から二,三十分歩いた。この時、足に水ぶくれが出来ており歩くのに苦労した。途中のベンチで休憩しながら歩いた。城はレジデンツのように大きく豪華で立派なものだった。中は、英語のオーディオガイドを手に城内を見て回った。すっかりお城が好きになった。ここはバイエルン王家が離宮としてしては使用したところだ。が、悲しいかな、今思い出すと、思い出す手がかりがないせいもあるが、城内については良く思い出せない。うーん、こういうとき日付の入った写真があればいいのだが、残念ながらカメラには日付機能をセットしていなかった。

ニンフェンブルク城の庭は広かった。確か、噴水もあったと思う。思う、程度しか覚えていない。噴水屋さん、ごめんなさい。

721日(金)

今日は、Mulkus に教わった、ルードヴィヒ2世によるヘレンキムゼー城を訪ねた。電車でプリーンまで行き、そこから歩いて2,30分で船着き場にでる。足の水ぶくれが思わしくないのだが、ミニSLの出るのを待っていようとは思わなかった。

ヘレンキムゼー島に着くと、入場券売り場で城への入場券を買い、歩いていこうと思っていると、馬車があった。もうす

ぐ出るらしい、余り高くなかったので迷わず乗ることにした。あっという間に城に着いた。

大きなお城だ。フランスのヴェルサイユ宮殿を模したもので、ルイ14世を崇拝していたことがわかる。

ヘレンキムゼー島の他にもう一つ小さな島がある。フラウエン島(Frauen insel)だ。この島へ行こうとして船に乗ろうとしたら、別に切符を買わないといけないことがわかった。親切に今の切符に足すかたちで新しい切符を発行してくれた。

ここには修道院があり、ひっそりとした佇まいだった。が、船の時間まで余りゆっくりはできなかった。帰りは、ミニSLがちょうど出る時間だったので、利用した。あっという間に駅まで運んでくれた。

722日(土)

今日は、ピナコテークへ行った。モデルネ、アルテ、ノイエ、の3つのピナコテークが並んで建っている。美術館巡り、これが、ミュンヘンでの最後の訪問プランだ。

が、朝から冴えない。ここにきて、ドイツ旅行に出発して2週間が経ち、無事にやってこれたということで、積み重なった疲労がどっと出てきたようだ。

ピナコテークへはなんとか辿り着いたものの、絵を落ち着いて見る余裕がない。説明が分からないということもあった。それで、次から次へと見て歩いた。モデルネでは、性器の描写がグロテスクなのが気にとまったくらいだ。次に見たアルテが、一番落ち着いて見られた。アルテピナコテークを出た後、食事をしようと思って、近くにいた女性の2人連れに話しかけたら、私たちもおいしいところを捜しているんです。美術館のレストランは高いですしね、ということだった。ま、それでも、捜して回る気にもなれず、美術館の横のレストランで食事した。ノイエピナコテークは余り印象がない。近代的な感じのする絵が集まっていたように思う。

ホテル ゲルマニア